ボーカル講座 歌に気合や筋力は必要? 発声の仕組みを知ろう!
著 山下ユウスケ
参考図書 フレデリックフースラー「うたうこと」
歌を歌うこと、すなわち発声をすることですが、いろいろな考え方、流派のようなものが蔓延しております。
ボイストレーニングでは「イメージ」がとても大切ですが、
その一方で声が出る「仕組み」をまず理解しましょう。
歌を歌うとき、筋肉や気合は必要なのでしょうか?
まずは声が出るメカニズムについて見てみましょう。
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輪ゴムやギターの弦のように、声帯が引っ張られ、音が出るので、引っ張るための筋肉である輪状甲状筋などは使われますが、高い声を出すことと、力みや息の圧力は必要ないのです。
輪ゴムをはじく強さを変えなくても、引っ張れば高い音が出るからです。
ではどうやって「引っ張る」のでしょうか?
上記にも書いてある通り、
輪状甲状筋という筋肉が引っ張るのですが、
声帯の真後ろにある「後筋」という筋肉がそれに対抗して引っ張ります。
上図、左下 まさに「綱引き」を連想させます。
上図 真ん中それに加え、はっきりとした音にするために、声帯と声帯を閉じる側筋が働きます。
これにより、ファルセットやウォスパーボイスのような、息漏れのある声になります。
上図 右下 息漏れのない声にするには、さらに、横筋が働きます。
披裂軟骨が回転し、声帯と声帯がピタっとくっつくのです。
こうして音程や声色をコントロールするのです。
これには気合は必要ありません。むしろ、余計な筋肉たちが「綱引き」を邪魔しないようにリラックス、休めていることが大切です。
※指導者によっては、高い声では息の「速度」を少し上げるという方がいますが、これはこれで一理あります。フルートなどは高い音になると、息の速度が上がるからです。
呼吸を支えるための横隔膜への意識や姿勢など、最低限必要なことはありますが、
一般的な「力を入れる」や、「筋肉を鍛える」といったようなイメージは捨ててください。
筋肉の本当の活力は「力の強さにあるのではなく、その可動性にあるのである」
フースラー著 うたうこと より引用
結果的には発声に必要な筋肉は使われるのですが、ウエイトトレーニングなどの意識とは正反対で、むしろリラックスした楽な気持ちで発声をするのが良い音、高い音を出す秘訣です。
その結果、音程などのコントロールや表現したいこともスムーズに出て来ます。
詳しくはレッスンにて!
参考図書 フレデリックフースラー「うたうこと」
歌を歌うこと、すなわち発声をすることですが、いろいろな考え方、流派のようなものが蔓延しております。
ボイストレーニングでは「イメージ」がとても大切ですが、
その一方で声が出る「仕組み」をまず理解しましょう。
歌を歌うとき、筋肉や気合は必要なのでしょうか?
まずは声が出るメカニズムについて見てみましょう。
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輪ゴムやギターの弦のように、声帯が引っ張られ、音が出るので、引っ張るための筋肉である輪状甲状筋などは使われますが、高い声を出すことと、力みや息の圧力は必要ないのです。
輪ゴムをはじく強さを変えなくても、引っ張れば高い音が出るからです。
ではどうやって「引っ張る」のでしょうか?
上記にも書いてある通り、
輪状甲状筋という筋肉が引っ張るのですが、
声帯の真後ろにある「後筋」という筋肉がそれに対抗して引っ張ります。
上図、左下 まさに「綱引き」を連想させます。
上図 真ん中それに加え、はっきりとした音にするために、声帯と声帯を閉じる側筋が働きます。
これにより、ファルセットやウォスパーボイスのような、息漏れのある声になります。
上図 右下 息漏れのない声にするには、さらに、横筋が働きます。
披裂軟骨が回転し、声帯と声帯がピタっとくっつくのです。
こうして音程や声色をコントロールするのです。
これには気合は必要ありません。むしろ、余計な筋肉たちが「綱引き」を邪魔しないようにリラックス、休めていることが大切です。
※指導者によっては、高い声では息の「速度」を少し上げるという方がいますが、これはこれで一理あります。フルートなどは高い音になると、息の速度が上がるからです。
呼吸を支えるための横隔膜への意識や姿勢など、最低限必要なことはありますが、
一般的な「力を入れる」や、「筋肉を鍛える」といったようなイメージは捨ててください。
筋肉の本当の活力は「力の強さにあるのではなく、その可動性にあるのである」
フースラー著 うたうこと より引用
結果的には発声に必要な筋肉は使われるのですが、ウエイトトレーニングなどの意識とは正反対で、むしろリラックスした楽な気持ちで発声をするのが良い音、高い音を出す秘訣です。
その結果、音程などのコントロールや表現したいこともスムーズに出て来ます。
詳しくはレッスンにて!