英語で質問された時、Yes、Noで返すのは一番基本的な形ですよね。
しかし、深く考えずに日本語の感覚のまま答えてしまうと、
意思とは真逆の意味で伝わってしまうことがあります。
ここでは英語初心者が間違えやすい付加疑問文について取りあげます。
付加疑問文とは
付加疑問文は、「〜, isn’t it?/〜, is it?」のような形の疑問文のことを言います。普通の疑問文で話せばいいのに、どうしてわざわざ文末におまけをつけるのでしょうか。これは、話し手が、「(私はこうだと思っているけれど)そうだよね?」と言うように、相手に確認したり、同意を求めたりする時に使う表現なのです。
付加疑問文の作り方
基本的なbe動詞を用いて、付加疑問文の構成について説明します。
・肯定文:主語(am/are/ is)〜, (am/are/ is)+not+主語?
・否定文:主語(am/are/ is) not 〜, (am/are/ is)+主語? の2パターンです。
注意する点は、文末にくる主語には代名詞が使われるということです。
例えば、Tom is a teacher, isn’t he? (トムは、先生だよね?)
のように、文頭の主語はTomでも文末の主語にはそれに対応する代名詞heを用いるのが決まりですので、覚えておいてください。
be動詞を使った付加疑問文
では、be動詞を使った付加疑問文の具体例を挙げてみましょう。
You are tired, aren’t you? (あなたは疲れているよね?) という質問に対しては、
-Yes, I am.(うん、疲れてる)
-No, I’m not. (いや、疲れてない)
のどちらかで答えると思います。これは問題ありませんね。
それでは、こう聞かれたらどう答えますか?
You aren’t tired, are you? (あなたは疲れていないよね?)
この問いに対しては、
-Yes, I am. (うん、疲れているよ)
-No, I’m not. (いや、疲れていないよ)
と答えるのが正解です。日本語の感覚では「あなたは疲れていないよね?」という問いに対して、「うん、疲れていないよ!」言いたくて、とっさに「Yes!」と言ってしまいそうですが、これでは意味が逆になってしまいます。
ここから分かることは、You are tired, aren’t you? (あなたは疲れているよね?) と聞かれても、You aren’t tired, are you? (あなたは疲れていないよね?)と聞かれても、答え方は同じだということです。
もしあなたが疲れているなら、「Yes, I am.」
疲れていなかったら「No, I’m not.」と答えればいいのです。
日本語のはい、いいえで考えるとややこしくなるので、
「疲れている」のように質問に対して肯定したい時は「Yes」、
「疲れていない」のように質問に対して否定したい時には「No」とだけ覚えるようにすれば、間違えることはありません。
この考え方は、ほかの付加疑問文の例でも通用します。以下、いくつか例を見てみましょう。
過去形を使った付加疑問文
The party was fun, wasn’t it? (そのパーティーは楽しかったよね?)
The party wasn’t fun, was it? (そのパーティーは楽しくなかったよね?)
どちらの質問をされても、これに対する答え方は
-Yes, it was. (うん、楽しかった)
-No, it wasn’t. (いや、楽しくなかった) となります。
一般動詞を使った付加疑問文
You like sports, don’t you? (あなたはスポーツが好きだよね?)
You don’t like sports, do you? (あなたはスポーツが好きではないよね?)
この例文も同様に、どちらの質問をされても、これに対する答えは
-Yes, I do. (うん、好き)
-No, I don’t. (いや、好きじゃない=きらい) ということになります。
現在完了形のhave/hasを使った付加疑問文
You have been to Tokyo, haven’t you? (あなたは東京に行ったことあるよね?)
You haven’t been to Tokyo, have you? (あなたは東京に行ったことないよね?)
この場合も、どちらの質問をされても
-Yes, I have. (行ったことあります)
-No, I haven’t. (行ったことありません)と答えれば大丈夫です。
段々とコツが掴めてきたでしょうか。
混乱するかもしれませんが、結局のところ答え方はどちらも一緒です。
どんな時でも、肯定的に答えたい時は「Yes」、否定的に答えたい時は「No」というのがポイントです。
現在完了形の文を用いて、少しだけ応用の話をします。
現在完了形の学習をする時によく出てくる単語が「never」です。neverは、notと同じような否定の意味合いを持ちます。
ですので、neverが使われた付加疑問文では、
You have never seen a shooting star before, have you? (あなたは流れ星を見たことないんだよね?)のように、カンマの後はhave you? の形になります。
もちろん答え方としては、これまで見てきたように、
-Yes, I have. (見たことある)
-No, I haven’t. (見たことない)
のどちらかにしましょう。原則は何も変わりませんね。
日常会話ではカンマ以降が省略されることも
最後に、ネイティブの日常会話の中では、〜,〇〇?の、〇〇が省略されることがよくあります。
その場合でも、答え方としては何も変わりません。
日常会話で、「You don’t like it? 」と聞かれた場合、
それが「好き」だったらあなたが言うべきは「Yes」、嫌いだったら「No」です。
いかがだったでしょうか?今回は、付加疑問文に対する答え方について、深掘りしました。
日本人にとってややこしく感じるところがあり、苦手意識を感じる人も多い付加疑問文ですが、コツさえ掴めれば難しいものではありません。
文全体の形に惑わされることなく、質問に肯定したかったら「Yes」、否定したかったら「No」と答えるだけです。ネ
イティブと会話する際にもよく使われる表現ですので、ふとした瞬間に間違って答えてしまわないよう、ポイントを押さえておくようにしましょう