フルート ハーモニクスのアンブシュア
著 八百板 芽威
フルートは同じ指使いで違う音域の音を出すことがあります。(低音のソと中音のソなど)
ではこのとき何を変えているのでしょうか?
それは「アンブシュア」です!
今回は「音域に合ったアンブシュア」を見つけるための練習フレーズをご紹介します。
みなさんは「倍音」という言葉を聞いたことはありますか?
意味は周波数が倍になった音というものです。またこれを「ハーモニクス」といいます。
はじめに“フルートは同じ指使いで違う音域の音を出すことがあります。”と書きましたが、これも実は倍音で音を出しているのです!
このように倍音とは、低音に含まれている高音(周波数が倍になったもの)をいいます。
その倍音を自分で意識して鳴らすことで、その音域に合った唇の形、つまりアンブシュアを見つける近道となります。
では練習フレーズを使って、練習のポイントを説明していきます。
譜例
ペーター・ルーカス・グラーフ著
「フルートテクニックの総点検」より
まず、この譜例の小節の最初に書かれた音の指使いをします。
そして音符の上に○印のついた音を、左から順番に出していきます。
しっかりしたメゾフォルテぐらいの音量で吹きましょう。
最初からこの音符の長さでアンブシュアを変えていくのが難しい場合は、音符の長さを二分音符や全音符にしてもかまいません。